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風を家全体に通す通風計画

    高気密・高断熱住宅を検討されていらっしゃるお客様から
    よくこのような質問をいただきます

    「高気密高断熱住宅って窓を開けてはいけないんですよね?」

    確かに考え方によってはですが、外気を積極的に取り込むという行為は
    断熱性能が高い住まいとすれば一見NGのように感じる行為かもしれません

    日本には四季がある

    ですが、日本には「四季」があります
    夏や冬は確かに空調設備によってせっかく冷やした・暖めた室内の空気を
    外気を入れることによって不快にしてしまいますからおススメはしません

    季節が変わって春や秋はどうでしょうか?
    外の温度や湿度は私たち人間にとってはとても心地の良い環境です
    そのような心地よい外気の環境は積極的に取り入れるべきだと考えています
    ですが、花粉症の方にとっては春は花粉を室内に入れるわけですから、つらい行為かもしれませんので
    皆さんの頭の中を「秋」として考えてみてください
    まさにこれからのシーズンですね

    卓越風という観点

    皆さん、卓越風(たくえつふう)という言葉を耳にされたことはありますでしょうか?
    気象庁のサイトには「卓越風向」という用語の解説があり、
    「ある地点で月ごと、または年間を通して一番吹きやすい風向」と書かれています

    あるエリアで、ある期間に最も頻繁に現れる風向きの風を「卓越風」と呼びます
    岐阜県の冬場に吹く「伊吹おろし」や
    冬場に関東地方で吹く「空っ風」、
    「六甲おろし」や「赤城おろし」など独特の名前が付けられた局地的な風も、卓越風の一種と考えることができます

    注目したいのは、こうした特有の名前が付けられていなくても、それぞれの地域ごと、季節ごとに「卓越風」があるということです

    地域ごとに月別の風向を示した、とても面白い気象データがあり
    「一般財団法人 建築環境・省エネルギー機構」が自然風の利用・制御の参考資料として公表しているもので、
    都道府県別にそれぞれの主要都市の風向データをチェックできます

    適切な窓種・窓の位置を設計するということ

    何が言いたいのかというと
    地域の風を紐解くことで、その地域に合った効率的・効果的な通風計画を立てることができるのです
    窓が開いていれば風が通るわけではありません
    つまり、その地域に吹く独特な風を分析することで
    ・どの種類の窓を使うことが良いのか
    ・建物のどの位置に窓を設置することが良いのか
    ということを設計に盛り込むことができます

    窓をたくさんつければ良いのではなく、
    入り口と出口を明確にすることで、無駄に窓を大きくせず
    無駄に窓の個数を増やす必要もありません

    建物の断熱性能・気密性能・耐震性能を上げることは
    もちろんこれからの時代には必要な要素ですが、
    それ以外に、無尽蔵のエネルギーである「風」を設計することも
    とても重要ではないでしょうか?

    私たちN Styleホームはそうした今まで多くの人が見向きもしなかった
    こうした自然の力や恩恵を受けられる高性能住宅を提案させていただいています

    記事を書いたスタッフ

    西村 弥

    N Styleホーム代表取締役の西村です。 20代はプロのラグビー選手として活動し、引退後は建築業に身を置きました。 そこで「高気密高断熱住宅」の可能性に触れ、現在は岐阜県内でもトップクラスの省エネ性能の高い住まいをご提供させていただいています。

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