BELS(ベルス)
BELS(ベルス)とは、建築物省エネルギー性能表示制度のことで、新築・既存の建築物において、省エネ性能を第三者評価機関が評価し認定する制度です。
平成28年4月より、対象範囲が住宅に拡充されると共に、建築物省エネ法第7条に基づく建築物の省エネ性能表示のガイドラインにおける第三者認証の1つとして運用が開始されました。
国のお墨付きが与えられる省エネ性能表示制度であり、新築だけでなく既存住宅についても評価・表示が可能ですので、建物の省エネ性能、資産価値を示すひとつの指標となり、5段階の「☆」の数で評価され最大評価は「☆☆☆☆☆」となります。
気密測定
「気密測定」とは住宅の隙間の量を計算する検査のことです。
この隙間の面積はC値という値で示され、この数値が低いほど気密住宅といわれています。
C値は「住宅の隙間の面積を延床面積で割った値」で算出します。
株式会社 N Styleホームでは、C値=2.0を元に「C値=0.5以下」を自社保証値として設定しています。
C値
C値とは、住宅における相当隙間面積のことです。建物全体にある隙間面積(cm2)を延床面積(m2)で割った数値で、建物の気密性能の指標として用いられています。
C値の測定は、実際に建てられた建物内で、専門の気密測定試験機を使って行います。数値が小さいほど優れた気密性をもつ建物といえます。例えば、延床面積が40坪(132m2)の場合、C値が5.0なら隙間面積は660cm2(はがき約4.5枚相当分)、
C値が0.2なら隙間面積は26cm2(小型名刺約1枚相当分)です。
卓越風
ある地域で、ある期間にもっとも吹きやすい風。常風(じょうふう)ともいい、期間としては日、月、季節、年などがあります。一般にはその地域の最多風向を指します。卓越風には地形が大きく影響します。
外皮性能
外壁や窓の外皮平均熱貫流率(外皮面積・単位温度当たりの熱損失量で、単位は、ワット/平方メートル・度、「UA値」という)および冷房期(一日の最高気温が32度以上となる期間)の平均日射熱取得率(単位外皮面積当たりの日射量に対する日射熱取得量の割合で、「ηA値」という)を算定します。
数値が小さいほど外皮性能が高いと評価できます。
壁量計算
筋違などの耐力壁を立面図と平面図、屋根の重さを基に配置する方法で、木造2階建てまでで一般的に使われる簡易計算の方法です。
2000年の法改正後に壁のバランスを取る事と柱の接続強度を検討するN値計算が組み込まれました。
しかし、耐力壁の配置までは指示が無く、かつ骨組みを考慮しないため信頼性の低い計算となります。
許容応力度計算
筋違などの耐力壁の他に柱の位置や梁の大きさ、荷重のかかり方、建物のゆがみ、バランス、上下階の直下率などを考慮して計算します。
その為、立面図と平面図の他に矩計図・構造図(柱・梁の骨組み)・基礎伏せ図・仕様書(屋根材・外壁材等)・地盤調査報告書が必要になり、信頼できる計算となります。
長期優良住宅
長期優良住宅とは、長期にわたり良好な状態で使用するために、大きく分けて以下のような措置が講じられている住宅を指します。
- 長期に使用するための構造及び設備を有していること
- 居住環境等への配慮を行っていること
- 一定面積以上の住戸面積を有していること
- 維持保全の期間、方法を定めていること
上記のうち1.は建築物に関する技術的な基準で構成されており、その多くは住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく住宅性能表示制度の基準(以下「評価方法基準」といいます。)を準用しています。
また、上記1.~4.の全ての措置を講じ、所管行政庁(都道府県、市または区)に認定申請を行えば、長期優良住宅としての認定を受けることが可能となっています。
ZEH
ZEH(ゼッチ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」です。
地中熱
深さ10mくらいのところの地温は、年平均気温にほぼ等しくなっています。四国九州の南部で20℃、北海道で10℃、東京や大阪では17℃程度です。もちろん深くなれば地温は上昇しますが、100m程度の深さでは温度の上昇は2~4℃程度です。
四季のある日本では、冬と夏に地上と地中との間で10℃から15℃もの温度差が生じています。つまり、温度が一定である地中は冬には温かく夏は冷たい。地中熱の利用ではこの温度差に着目して、効率的に熱エネルギーの利用を行っています。
地熱と地中熱の違いは地球がもっている熱エネルギーが地熱ですので、地中熱は地熱の一部ともいえますが、利用の仕方から見ると、火山に近い場所にある高温のエネルギーを発電等に利用する地熱と、足もとにある恒温のエネルギーを温熱・冷熱として利用する地中熱とは、似て非なるものです。
熱橋
熱橋とは、外壁と内壁の間にある柱・梁などが熱を伝える現象です。
断熱材以外の柱・梁などは、建物内外を熱が伝わりやすくなっており、熱橋と呼ばれます。
木は熱を伝えにくいように思われがちですが、断熱材に比べると熱伝導率は高いため、柱や梁も熱橋としてされます。
家の断熱性能の目安であるUA値計算の際にも熱橋が関係し、
壁・床・天井など外皮は、柱・梁(熱橋)、断熱材などから構成されており、それぞれの熱伝導率と厚みから熱貫流率を計算することができます。
熱橋が少なければ少ないほど断熱効果が高まります。
熱橋による断熱欠損が過剰であると、冷暖房の熱効率が悪くなり、光熱費が高くなるばかりでなく、温度差により壁内に結露やカビなどが発生する原因になります。
特に鉄骨やコンクリートは熱を伝えやすいため、注意が必要です。
付加断熱
付加断熱とは柱間に設置された断熱材のほかに、さらに外側に高性能断熱材を設置した断熱工法です。
熱損失が少なく熱橋の影響が解消され、断熱性能を高める特徴があります。
付加断熱で注目できるのが熱橋の解消です。
100mmの断熱の室内壁の表面温度は室温より約1℃低いですが、50mmの付加断熱にすると約0.5℃しか低くならず体感温熱環境が良好になります。
付加断熱は結露を起こさないようにするために、充填部分の断熱材との透湿抵抗に注意しなければいけません。
そのため透湿抵抗が相対的により低い素材を使用するのがセオリーです。
熱伝導率
単位は(W/m・K)で表し、熱の伝えやすさを現します。
熱伝導率が大きいほど熱が伝わりやすく断熱性能が悪くなります。
材料 | 熱伝導率 | 材料 | 熱伝導率 |
コンクリート | 1.6 | セメントモルタル | 1.5 |
軽量骨材コンクリート1種 | 0.81 | 普通レンガ | 0.62 |
軽量骨材コンクリート2種 | 0.58 | 耐火レンガ | 0.99 |
ALCパネル | 0.17 | グラスウール 10K | 0.050 |
グラスウール 16K | 0.045 | グラスウール 24K | 0.038 |
グラスウール 32K | 0.036 | 高性能グラスウール 20K | 0.035 |
ロックウール | 0.038 | 硬質ウレタンフォーム1種 1号 | 0.024 |
ビーズ法ポリスチレンフォーム保温板 特号 | 0.034 | 押出法ポリスチレンフォーム 1種 | 0.040 |
アルミニウム | 200 | フロートガラス | 1 |
杉・桧 | 0.12 | 合板 | 0.16 |
石膏ボード | 0.22 | 畳床 | 0.11 |
空気 | 0.023 | 水 | 0.5 |
鉄 | 52 | 発泡スチロール | 0.040 |
熱伝導率は両側で1℃の温度差がある厚さ1mの物体を単位面積当たり1秒間に流れる熱量のことを指します。