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家庭内の事故で亡くなる人はどれくらい?

    年間約1万3千人、うち65歳以上が約9割

    厚生労働省の「人口動態統計(2021年)」によると、家庭における不慮の事故で亡くなった人は13,352人でした。
    一方交通事故で亡くなった人3,536人の尊い命が奪われましたが、実に交通事故で亡くなった方の約3.8倍の人が家庭内の事故で亡くなったことになります。家の中だから安全とは決して言えないのが現状です。

    家庭内で起きる死亡事故は65~79歳が31.1%、80歳以上が56.7%と、高齢者の割合が9割近くを占めています。死因としては「不慮の溺死及び溺水」が最も多く、家庭内事故の約4割を占めます。これには浴室内外の気温差が引き起こす「ヒートショック」で心筋梗塞や脳卒中等を発症し、溺死等に至るケースが含まれます。高齢者は入浴時の寒暖差にも注意が必要です。

     

    家庭における不慮の事故による死亡割合

    統計をみると
    不慮の溺死及び溺水 40.%
    その他の不慮の窒息 24.8%
    転倒・転落・墜落 18.6%
    煙、火災及び火災への曝露 5.5%
    有害物質による不慮の中毒及び有害物質への曝露 2.2%
    熱及び高温物質との接触 0.3%
    となっています。

    冬場に起きやすいヒートショックを防ぐには

    これらの家庭内事故の中でも、特に注意してほしいのが、高齢者のヒートショックです。ヒートショックとは、温度差による血圧の急上昇と、それによって引き起こされる心筋梗塞や脳出血などの症状のこと。浴槽内での溺死の大半は、ヒートショックだと考えられます。

    入浴の際は、暖かい部屋から寒い浴室へ移動し、そこからさらに熱い湯に浸かります。すると、急激に血圧が変化し、ヒートショックを引き起こします。浴槽の中で倒れてしまった場合、そのまま溺死してしまうこともあり、大変危険です。このような事故を防ぐために、暖房器具を設置して脱衣場を暖めたり、入浴前に浴室にシャワーをかけて暖めたりするなど、他の部屋との寒暖差を小さくする工夫をしましょう。

    また、夜中のトイレにも注意が必要です。日本の住居はトイレが北側に位置することが多く、住居によっては外気温と同じくらいまで室温が下がってしまいます。布団の中との寒暖差は思った以上に激しく、トイレへの移動中やトイレ内でヒートショックを起こしてしまう方も少なくありません。本来であれば居室だけではなく廊下やトイレなどの共用部分も暖かくすることがもちろん望ましいことですが、それが難しいのであれば事故を防ぐために、ダウンジャケットなどの防寒着をベッド付近に準備し、トイレに行く際には必ず羽織るようにするとよいでしょう。

    家族を守る最低限の室温は18℃以上

    「冬の廊下や脱衣所が寒いのは当たり前」と考える人は、多いのではないでしょうか?しかし実際には、それが原因で事故死をしてしまう人は大勢います。英国建築研究所が開発した、住宅の健康安全性の評価システムによれば、健康な温度は21℃。18℃から健康リスクが現れ、16℃以下では深刻なリスクが現れるとされています。冬の自宅の室温を思えば、衝撃的な内容だと感じる人も多いのではないでしょうか。
    家の寒さは、血圧の上昇、肺の抵抗力弱体化、血液の濃化などを引き起こす危険性があります。これまで、日本の標準的な家の断熱性能は欧米諸国に比べると著しく低く、冬の室温が一桁台まで下がることも珍しくありませんでした。そんな住まいの環境を変えることが、健康へとつながるのです。

    家の寒さは、肺を冷やし、血圧を上昇させます。すると病気への抵抗力が下がり、肺感染症のリスクが増大します。血液はドロドロになり動脈硬化を引き起こす可能性もあるのです。それぞれ、肺炎、心筋梗塞など死亡リスクのある危険な症状であるのだということを私たち日本人は価値観を改める必要があるのではないでしょうか。つまり、「寒い」と感じる部屋はすでに健康リスクのある部屋なのだという事です。

    脱衣室や浴室などの改修の重要性

    住宅内の温熱環境を改善するためには、リビングや寝室などの暖房室に限らず、脱衣室や浴室などの非暖房室も含めた日々の生活に必要な空間の温度を下げ過ぎないことが重要です。

    しかし、断熱性能が悪いとこれらの非暖房室では室温が10℃以下になることもめずらしくありません。そのような状況で、入浴時に暖かい居室から寒い脱衣室に移動し衣服を脱ぐと、急激に体表面全体の温度が10℃程度下がると言われています。何度も言いますがこのような急激な温度変化により、私たちの身体は寒冷刺激を受けて血圧が急激に上がり、この血圧の急上昇が、心筋梗塞や脳卒中を起こす原因の一つであるという見解もあります。さらに、一度急上昇した血圧は、浴槽の温かい湯に入ることによる血管の拡張で急激に低下し、これは浴槽内での失神・溺死に至る原因と考えられています。

    特に高齢者において、溺死及び溺水などの入浴事故が多く、ヒートショックも原因の一つと言われています。脱衣室など限定的な範囲の断熱改修でも、このような温熱環境に起因する家庭内事故の防止に効果があると考えられています。

    家全体の断熱リフォームをするのはそれなりに費用が掛かりますし、期間も必要です。ですが、せめて私たち人間が一番無防備になる脱衣室・浴室だけでもまずは手始めに断熱リフォームという事を本気で考えてみてはいかがでしょうか。

    N Styleホームのモデルルームにぜひお越しください

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    ぜひマイホームの建築や断熱リフォームをお考えの方は一度ご覧いただき、他社との「性能の違い」を感じていただければと思います。

    寒いこの季節だからこそ「本当に6帖用エアコン1台で家中が快適なのか?!」ということをぜひご自身の目と肌で感じてみてください。

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    記事を書いたスタッフ

    西村 弥

    N Styleホーム代表取締役の西村です。 20代はプロのラグビー選手として活動し、引退後は建築業に身を置きました。 そこで「高気密高断熱住宅」の可能性に触れ、現在は岐阜県内でもトップクラスの省エネ性能の高い住まいをご提供させていただいています。

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