セトリングを考えて断熱材を施工するということ
今週は少し暖かい日も続きましたが、来週からはまた冷え込みが厳しくなるようです
どうか体調を崩さないように皆さんもお気を付けください
今週からいよいよ先日建て方工事をさせていただいたK様邸の
断熱材の施工に取り掛かりました
ちなみに、断熱材の施工と気密工事は職人さんにお任せるのではなく、私自身が施工をさせていただいておりますので、
徹底的にこだわって施工にあたらせていただいています
断熱材の種類
当社にご依頼いただくのは100%のお客様が、「省エネルギー住宅」に関心お持ちです
断熱材と聞くと省エネルギー性能の高い住まいをお考えの方であれば
いくつか種類が思い浮かぶ方が多いと思います
- グラスウール
- 高性能グラスウール
- ロックウール
- セルロースファイバー
- ポリスチレンフォーム
- ウレタンフォーム
- フェノールフォーム
などがありますが、
当社で使用するのは
高性能グラスウール
です
「え?グラスウールって安いしペラペラじゃないの?それで高性能住宅ができるの?」
と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
それは一般的な袋に入ったグラスウールになります
当社では「高性能グラスウール(太陽SUNR)」を使用しています
柱の隅から隅までギッシリ充填できる高性能グラスウール
なぜこの高性能グラスウールを使用しているのかという点についてはまた改めてブログに記したいと思いますが、
この商品の特徴としては
密度が20kg/m3、熱伝導率0.035W/(m・K)の高性能品になりますが
何よりも断熱材自体が直方体であることが挙げられます
この直方体であるということが一体何を意味するのかということですが、
断熱材は柱と柱の間に施工を行います
その際、当然ですがどの部分にも「隙間」があってはいけません
袋入りのものがダメだと言っているわけではありませんが、袋に入っていることで各角は丸みを帯びています
そうすると柱の入隅部分にピッタリと断熱材が行き渡っているかいるかが不明確です
一般的な袋入りの断熱材のメリットは、コストメリットがあるということのほかに
防湿施工を同時に行えるという作業時間を短縮することが挙げられますが、
連続した気密層を考えた場合、それでは不十分であると当社は考えています
水蒸気の大きさという部分に目を向けると
その大きさはなんと6,250分の1ミクロン!
途方もなく小さい分子ですね(笑)
重ね合わせただけでは十分ではない気密層
袋入り断熱材のビニール製のミミを重ね合わせただけでは水蒸気は、見た目にはきちんと重なっていて連続していると見えても
いとも簡単に移動出来てしまうのは容易に想像できます
その場合、最悪の場合結露が発生し躯体に損傷を与えます
したがって防湿(気密)工事は私自身が別工事として行い、水蒸気を通さない暑さ0.2mmのポリエチレンフィルムで連続した気密層を施工します
この部分についてはまた後日報告させていただきます
考えなければいけないのはセトリング現象
そして、N Styleホームでは断熱材をさらに加工して施工します
なぜ製品をわざわざ加工する必要があるのか?
文字にすると少し表現しづらいので簡単にイラストで説明します
当社が行う断熱材の施工のイメージは以下の通りです
上記のイラストをご覧になって少しイメージは掴んでいただけたかと思いますが、
この太陽SUNRという断熱材の製品自体は、「厚み方向に膨らむ」力を発生させます
ですがN Styleホームではこのようにして手間と時間をかけ柱・柱間と梁・土台間に対して
常に断熱材が膨らもうとする力を発生させます
木材は年月が経つにつれ、必ず痩せます
これを
セトリング
と呼びます
セトリングはログハウスでよくみられる現象ですが、
一般的な木造住宅でも必ず起こる現象です
どんな現象なのかということを簡単に説明すると、
梁の乾燥等によっておこる「家の縮み」現象です
「え?家って縮むの?」と驚いた方も多いかもしれませんが、実際にこの現象は起こっています
つまり、新築で出来立てホヤホヤの場合は、ほぼ100%狙った通りの断熱性能を発揮しますが、
月日が経ち木材が痩せるとどうなるのか?
当然ですが、製品をそのまま充填しただけでは、断熱材は厚み方向にしか膨らまないので、
左右に対しては膨らむ力を発生させません
ですからその間に「隙間」ができる可能性が高くなり、その部分は無断熱状態となります
だからこそ、このセトリングが起きることを前提に断熱材の施工や施工ボードの施工を考えて行う必要があるのです
実際に当社が行った断熱材の施工はいかがでしょう?
N Styleホームでは長い年月を経ても、その住まいが性能を維持し続けられる
断熱性能と気密性能を確保できる、確固たる技術と経験があります
ぜひ、本物の高気密高断熱住宅をお探しの方は当社にお気軽にお問い合わせください
記事を書いたスタッフ
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